髭剃りや洋服と同じように、人前に出るなら髪型もきちんと整えておくのが、大人の男。しかし、いつも髪型が思うように決まらない、似たような髪型でパッとしない、そんな時はメンズ用スタイリング剤でヘアメイクするのがおすすめです。
とはいえ、どのスタイリング剤を使えばいいかわからないという男性も少なくありません。
しかし、スタイリング剤選びはとっても簡単!自分の髪質とどのように髪方を決めたいかを考えれば、おのずと使うべきスタイリング剤がわかります。今回はメンズの代表的なスタイリング剤であるワックス・ジェル・スプレーの特徴と合わせて、最適な髪質、使い方をそれぞれ解説。
自分に合ったスタイリング剤を見つけ、思い描いたとおりのヘアスタイルを楽しみましょう。
男の整髪のマストアイテム!おすすめは3種のスタイリング剤
男性用ヘアスタイリング剤の中でもメジャーなのが次の3タイプです。
- ワックス
- ジェル
- スプレー
それぞれ、特徴やメリット・デメリット、向いている髪質や使い方が異なります。身だしなみを整えるためだけではなく、おしゃれ・個性を出すアイテムとしても活躍するスタイリング剤は正しく使ってこそ本領発揮できるもの。
次に3つのスタイリング剤について解説するので、自分に必要なアイテムはどれなのかを見極めましょう。
自然な仕上がり重視なら『ヘアワックス』タイプ一択
ヘアワックスの特徴
ヘアワックスは、硬めのクリームのようなテクスチャの整髪料です。
油分が多いため手に取った時に重い感じがしますが、手のひらにとってあたためると体温で思った以上に伸びます。また、ツヤも自然で、髪をガチガチに固めず緩い毛束感を出してまとまりや髪の流れを演出するのに最適。
ヘアスタイリング初心者の男性も扱いやすいアイテムです。
ヘアワックスのメリット
- 髪のボリューム感を出せる
- 毛束感で自然な髪型を作れる
- がっちり固めないので手直しが簡単
- いろんな質感を作れる(ヘアワックスの種類が多い)
- 自然なツヤが出る
- スタイリング初心者でも扱いやすい
ヘアワックスのデメリット
- べたつく
- キープ力が低い
- 使う時に手が汚れる
- 向いている髪質
ヘアワックスは髪の毛をゆるい感じにまとめる力が強いため、パサつきがちな髪や長めの髪のスタイリングに最適です。
毛先を遊ばせたり、自然な毛束感で動きを出すなど自由自在なヘアワックスですが、セットした髪をキープする力は弱め。
そのため、最初に作ったヘアスタイルを長時間キープしたいならハードタイプのヘアワックスを使うか、最後にスプレーでセットするようにしましょう。
ヘアワックスの使い方
- 髪の量に合わせてヘアワックスを指先に取る
- ヘアワックスを手のひらや指の腹・指の間などにまでムラなく伸ばし、体温で温める
- 後頭部から髪をつかんで握り、髪にもみこむようにヘアワックスをつける
- 次に、横、トップの順にワックスをつけていく
- 指先を使って自然な毛束や流れをつける
ヘアワックスの量は、最初は10円玉程度が目安。
少なすぎでも多すぎでも思うようなスタイリングができないので、自分の髪の量に合ったワックス量を見つけるようにしましょう。また、鏡を見た時に最初に目につく前髪からヘアワックスをつけたくなりますが、それはNG。
前髪からスタイリングを始めるとヘアワックスがつきすぎて重く不自然な印象になってしまうので、後ろからスタートしましょう。
ウェットな質感とキープ力なら『ジェル』タイプが正解
ジェルの特徴
ジェルは、スタイリング剤の中でもっともヘアスタイルのキープ力が高いのが最大の特徴です。
樹脂と水を合成して作られたゆるいゼリーのようなテクスチャで、髪につけて乾くと固まって力強い印象に。高いキープ力が最大の魅力のジェルですが、もう一つ、髪にツヤを与える効果も高い点も見逃せません。
ジェルを使うといかにも「セットしてます!」というヘアスタイルになるため、フォーマルな場やきちっと感を出したいシーンでの使用に向いています。オールバックや七三・六四などきっちりした髪型に最適。
ジェルのメリット
- 髪型のキープ力が非常に高い
- 髪にツヤが出る
- 乾くとべたつかない
ジェルのデメリット
- 慣れないとセットするのが難しい
- 乾くまで時間がかかるのでセットにある程度の時間が必要
- 一度スタイリングすると変えられない
- 失敗するとやり直しするのが大変
- 使う時に手が汚れる
向いている髪質
ジェルタイプはどんな髪質の方にもおすすめ。キープ力が非常に高いので、短い髪や剛毛、くせ毛などの髪質でも思い通りのスタイリングができます。また、細くて柔らかい毛を立ち上げてボリュームを出すなど、自由自在。
風が吹いても、スポーツなど激しい運動をしてもヘアスタイルが崩れることはまずありません。
ジェルの使い方
- 髪の量に合わせてジェルを手のひらに取る
- 手のひら全体や指の腹・指の間にまでジェルを軽く均一に伸ばす
- 手のひらを滑らせるように手ぐしで前髪、後頭部、サイドの順番になじませる
- 全体に髪にジェルがついたら、髪に指を入れ、左右に軽く振るように動かして毛束感と立体感を出す
- 仕上げに、指先でつまんで髪に動きや流れを作って調整する
- 時間がない時はドライヤーを使ってセットを整えながらジェルの水分を飛ばす
寝ぐせや毛のクセが強い方は、まず髪を濡らしてタオルで拭いた後にドライヤーである程度髪の形を整えながら乾かすと、ジェルで髪の毛を整えやすくなります。ヘアワックスは後ろ前の順でつけましたが、ジェルは前後ろと逆になるので間違えないようにしましょう。
仕上げにぴったり『スプレー』タイプ
スプレーの特徴
スプレーは、液状樹脂を髪にスプレーして使うタイプのスタイリング剤。髪をコートするようにカバーして、スタイルをキープしてくれます。ワックスやジェルのようにそれ単体でスタイリングをするというより、部分的なセットやワックスで作られたヘアスタイルを長持ちさせるなど補助的な意味合いが強いアイテム。
しかし、補助とはいえ、仕上げにスプレーを使うかどうかでキープ力は大違い!特に、油の重みでくずれやすいワックスでスタイリングは、スプレーのあわせ技でセットのもちが各段に違います。
スプレーのメリット
- ワックスで作った髪型を全体的に定着させられる
- 前髪や毛先など部分的に使ってピンポイントのセットができる
- さまざまなセット力のものがある
- 立体感を出せる
スプレーのデメリット
- ダマになりやすい
- まんべんなくスプレーするのが難しい
- パリパリになる
スプレーの使い方
ヘアスプレーの使い方は、意外と簡単です。
髪型をセットしたあとに、20㎝程度離した位置から髪全体にあたるようヘアスプレーを振りかけるだけ。
しっかりキープしたくて至近距離からスプレーをあてたくなりますが、これがダマやバリバリの元。
適度な距離から噴射することで、全体的にまんばんなく粒子がいきわたり、自然なセットができます。
覚えておくと便利!スプレーの裏技
最終仕上げのイメージが強いスプレーですが、とっておきの裏技が2つあるので紹介します。
まず、髪の毛が猫っ毛でペタンとしてしまうけれど、ガチガチに固めたくないという方。
立ち上げたい部分の髪を片手で掴んで立ち上げ、近くからスプレーを軽くしゅっと吹きかけて乾かすとしっかり髪の根本から立ち上がって立体感を出せます。
次に、ベタっとした質感にしたくないけれど、前髪だけは毛束感や流れを出したい方にもスプレーはオススメ!
指先にスプレーを吹きかけ、その指で前髪をつまんで形を作ると、サラッとした質感を保ちながら動きのある前髪を作ることができます。
柔軟にスタイリング剤を使い分けよう
ワックス・ジェル・スプレー、それぞれにメリットやデメリットがあり、仕上がりもかなり異なります。
それぞれの特徴を理解し、使い方をマスターすれば、スタイリング剤初心者も思った通りのヘアスタイルを簡単に作れ、おしゃれを楽しめるはず。
どのタイプのスタイリング剤にも様々な商品があるため、まず自分に合ったものを見つけるのが、思い通りの髪型を作る第一歩。
とはいえ、それに固執するのはナンセンス。
シーンやシチュエーションに合わせて、柔軟にワックスやジェルを使い分けるのがオシャレであり、真のデキる男!TPOに合わせた様々なヘアスタイルやアレンジを楽しみ、男の魅力を存分に発揮して下さい。