メンズのヘアセットは簡単に見えてテクニックが必要なため実に奥が深いです。
単純にワックスをつければいいと思われがちですが、ワックスをつけるだけのヘアセットは実は間違っているのです。
間違ったヘアセットはうまくスタイリングできないだけでなく、スタイリングしてもすぐ潰れてしまう事もあります。
今回の記事ではそんな間違いやすいメンズの正しいヘアセットについて解説していきます。
ヘアセットの基本
メンズのヘアスタイルはエアリー感、いわゆる空気感のあるふんわりとしたヘアスタイルが人気で美容室でも切り抜きや参考画像を持参してカットしてもらうことがよくあります。
このふんわりとしたヘアスタイルは10代の男子高校生から強い支持があり、20代のファッションに強く興味を持っている男性まで幅広い層に人気がありますが、
実際に自宅でこのふんわりとしたヘアスタイルをしようとヘアセットしてもうまく空気感が出なかったり、そもそもうまく髪を立ち上げられないメンズも多いのではないでしょうか。
ヘアセットやスタイリングをやったことがない人やヘアセットに興味を持ち始めた頃はなりたい髪型をイメージできても実際にどのようにスタイリングをするのかわからずに、
自己流でなんとかやってみようとする方も多いのですが、初心者の多くは「ワックスやスタイリング剤を髪につければいい」と思ってしまい失敗してしまうケースがよくあります。
ヘアセットやスタイリングにおけるワックスとはあくまでもすでにできあがったスタイリングのベースにワックスやスタイリング剤を使用してまとめあげるために使用するので、
ワックスやスタイリング剤だけではイメージしているようなふんわりした髪型を作ることはできないのです。
このふんわりとした空気感やしっかりと立ち上げた髪型を作るためには実は「ブロー」という作業が必要になり、ブローなしにはメンズのヘアセットはできないといっても過言ではありません。
ヘアセットのやり方
メンズのヘアセットをするうえで、実際にどのようにおこなっていくと上手くヘアセットできるのか解説していきます。
髪を濡らしておく
ヘアセットをする場合は多くの方は朝起きてからセットする方が多いので、出かける前の朝の時間はバタバタしがちで時間がありませんよね。
時間がない場合でもヘアセットをするのであれば髪を濡らさなければスタイリングはまず失敗しますので最重要といえます。
ご自宅の洗面台に髪が洗えるシャワー付きのものであればここで濡らしていただいてもいいですし、もしなければ忙しいでしょうが浴室で髪だけシャワーをかけて濡らしてください。
ドライヤーでブローする
ブローとは、ヘアセットやスタイリングをするうえで重要な過程のひとつで、濡れた髪を乾かす際に髪を手で引っ張りながらドライヤーで乾かすこといいます。
この引っ張りながら乾かした髪は、引っ張った方向にキープした状態を維持し簡単には崩れなくなり、風が吹いても作った髪型は崩れにくくなります。
ブローのコツはどのような髪型にするかによって多少異なりますが、ブローの際に髪を自分の真上に引っ張って乾かすと髪が直立したようにまっすぐな姿勢をキープしますので、
ツンツンした髪型(スパイキー)がお好みの場合はこのように髪を直立にさせて乾かすとよいでしょう。
後頭部の髪はへたりやすいので、なるべく逆立てるようにブローするときれいに立ち上がり、
逆に前髪などのフェイスラインにある髪はボリュームを出さないように髪を押さえながら乾かしていくのがポイントです。
ワックスをつける
ワックスを人差し指ですくい、手のひらに写して両手で伸ばしていきます。
指でとった直後のワックスは基本的には白いのですが、この白色がなくなるまでしっかりと両手で伸ばしていきます。
特に冬場はワックスは伸びにくく、白い状態が続きますのでしっかりと伸ばしておきまししょう。
ワックスをつける場所ですが、最初は後頭部からつけていきます。
初心者にありがちなのですがワックスの量を誤って多くとってしまっているケースがあり、つけすぎでスタイリングが潰れてしまうことがあります。
後頭部の髪は面積が広いので多少ワックスを取りすぎてもある程度はカバーできますので後頭部からつけていきましょう。
後頭部から頭頂部の髪にワックスをつけてまとめていき、手にとったワックスがほぼないかな?と思うくらいになったら前髪などのフェイスラインにもつけていきます。
前髪は特に他人から目につきやすいパーツですので、ここにワックスがつきすぎていると不自然な印象を持たれてしまいますので注意しましょう。
まとめ方はリラックスしておこなう
ワックスで髪型を具体的に作っていくときは、初心者であれば特に緊張した状態になりがちですので肩の力を抜いておきましょう。
作りたい髪型をしっかりとイメージしておく、もしくは画像を目の前に置いておきながら作り込んでいくと上手くいきます。
ふんわりとしたヘアセットをしたい場合は、エアリー感が大事ですので下手に作り込むと失敗しがちです。
空気感は作ろうとして作れるものではなく、少量のワックスがついた手のひらを髪と水平になるようにくっつけ、バサバサさせると自然な空気感のあるヘアセットができます。
このとき手を押し付けるようにしてしまうと潰れてしまうので注意しましょう。
ヘアスプレーを使う
ワックスはあくまでも髪をまとめるために使用しますので、キープさせ続ける役割はあまりありません。
長時間スタイリングやヘアセットを維持したい場合はヘアスプレーを使用すると風にも負けにくく、長時間スタイリングをキープさせることができます。
ヘアスプレーもワックスと同じようにつけすぎると変な光沢が出たり、ヘアスプレーによっては白い粉が出ることがありますので、
ヘアスプレーをふわっと髪に噴射するようなイメージで使用するとナチュラルな状態で仕上げることができます。
特に動かしたくない、キープしたい部分(頭頂部の立ち上げなど)がある場合は、その部分の髪の根元にスプレーするとより強くキープできます。
微調整して完成
最後は鏡を使って、完成したヘアセットの全体を見ます。
もし気になる箇所があればヘアコームの細い側で微調整をしていきましょう。
後頭部も見落としがちなのでしっかりとチェックしておかないと、スタイリングが潰れて後頭部が断崖絶壁状態になることもよくあるので確認してください。
メンズのヘアセットに必要なもの
ヘアセットをするうえでいくつか必要なグッズがあります。
特にワックスとヘアスプレーは好みが分かれますのでご自身にあったものを選ぶようにしてくださいね。
ベース剤
ベース剤はヘアセットをするうえでなくても構いませんが、ブローをするときに少なくとも髪に熱を与えるので多少なりともダメージが発生します。
ベース剤を使用しておくとドライヤーの熱からダメージを防いでくれたり、髪のボリュームアップができるものもありますので、使っておいても損はないでしょう。
ロレッタ ベースケアオイル
ロレッタのベースケアオイルはドライヤーの熱から髪を守ってくれるベース剤で毎日スタイリングをする人であれば特に使用しておくとよいでしょう。
ロレッタ ベースケアオイル ¥2,290/120ml |
ワックス
ワックスはスタイリングをするうえで特に重要なグッズのひとつで、種類も様々なものがあります。
どのようなヘアセットにするのか、どのような仕上がりにしたいのかによって分けるようにしましょう。
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LIPPS L08 マットハードワックス ¥1,620 /85g |
ヘアスプレー
ヘアスプレーはタイプや香りなどが分かれているので、好みに合わせて選ぶようにするとよいでしょう。
メンズのヘアセットであれば長時間カチっと髪型をキープしてくれるハードスプレーがおすすめです。
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ヘアセットが潰れてしまう場合
ヘアセットをしてもすぐ潰れてしまうことがよくあり、悩んでいる方も多いです。
ここではヘアセットが潰れやすくなる原因をいくつかピックアップしますので、当てはまるものがあったら改善策を一緒にチェックして普段のヘアセットに取り入れてみてください。
1.ブローをしていない
ヘアセットをする際にスタイリングのはじめにドライヤーを使ったブローをしていないと短時間でヘアスタイルが崩れます。
ブローとは、ヘアセットやスタイリングをするうえで重要な過程のひとつで、濡れた髪を乾かす際に髪を手で引っ張りながらドライヤーで乾かします。
この引っ張りながら乾かした髪は、引っ張った方向にキープした状態を維持し簡単には崩れなくなるのです。
髪の毛の性質は、乾かした状態をキープするという性質があるのですが特に冷やして乾かした状態を強く維持するという特性があります。
この特性を活かして濡れた髪を乾かす際に、最初に暖かい風である程度乾かし、その直後に冷たい風で冷やしてあげると髪はその状態をキープし続けるので、
ここに髪をまとめるワックスなどのスタイリング剤を使って束感や空気感を出していくことになります。
2. ワックスのつけすぎ
ヘアセット初心者が陥りがちなミスのひとつにワックスなどのスタイリング剤のつけすぎがあげられます。
使用するワックスにもよりますが、市販されているよくあるワックスなどは油分や水分を含んでいるタイプのスタイリング剤が多く、
このタイプのスタイリング剤はつけすぎるとスタイリング剤の重さでスタイリングが潰れることがあります。
ワックスの適切な使用量は、人差し指の第一関節すくった程度が適切量で「少ないかな?」と思うくらいがちょうどよい場合がほとんです。
3. ヘアスプレーをしていない
ブローや適量のワックスを使用しても、強風の日などであればせっかくのスタイリングでも崩れてしまいます。
ブローはヘアスタイルのベース、ワックスはベースをまとめる役割ですので強くキープさせる機能がありません。
まとめあげたヘアスタイルをキープする場合はヘアスプレーを使用してカチっと固めてあげると風にも負けることなく、スタイリングをキープすることができます。
4.スタイリング剤が髪質に合っていない
ご自身の髪質に合っていないスタイリング剤を使用しても、せっかく作ったヘアセットも短時間で崩れてしまう場合があります。
たとえば髪が柔らかい軟毛タイプの方はブローをしたあとにワックスをつけてもヘタってしまうことがよくあるのですが、
このとき使用しているワックスがファイバータイプや油分の多いクリームタイプを使用していると、髪がワックスの重みに耐えられずに潰れてしまいます。
軟毛タイプの方は水分や油分が少ないクレイタイプのワックスを使用すると上手く立ち上げられます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
メンズのヘアセットは簡単そうに見えてブローなどをしっかりと行なわないと上手くスタイリングができず、崩れてしまいがちです。
今回解説した内容を実践すればグッとヘアセットがうまくいくようになりますので、
ぜひヘアセットが初めての方、スタイリングがうまくしたい方はぜひチェックして挑戦してみてくださいね。