メンズの肌はもともとデリケートで肌荒れを起こしやすいといわれています。
特に気になるのが、秋に出やすい肌の赤みやかさつきなどの肌荒れです。
秋は夏の疲れが肌に一気に出てくるだけでなく、空気の乾燥や気温の変化、そして紫外線などの外的要因でも肌トラブルを起こしやすくなる危険な時季。
そこにコロナ禍のマスクやストレスも加わり、肌荒れを起こすメンズが増えています。
肌荒れを起こした肌のまま、さらに気温が低くなり乾燥も進む冬を迎えるのはとっても危険!
そこでここでは 赤み肌荒れが気になるメンズの原因と改善策をわかりやすく解説していきます。
肌の赤みはなぜ起こる?発生のメカニズム
メンズを悩ませる肌の赤みは、肌バリア機能が低下していることが大きな原因です。
肌の最も外側にある薄い角層を覆う皮脂膜は、外部刺激から肌を守りつつ、内側の水分を逃さない役目を担っています。
しかし、なんらかの理由で角層が乱れると肌を守る肌バリア機能が低下し、外部刺激に弱くなる上に細菌やアレルゲンなどの異物が侵入しやすくなります。
すると、肌を守るために炎症があちこちで起こるように。
その炎症を抑えるための免疫細胞やB細胞、リンパ球などを速やかに肌に届けるために皮膚の下にある毛細血管が一時的に広げられ、透けて見えることで赤みが発生するのです。
【肌の赤みの発生メカニズム】
肌バリア機能の低下
↓
外的刺激で炎症
↓
炎症を抑えるために血管が拡張
↓
血管が透けて見えて赤みが出る
また、バリア機能の低下は、内側の水分も蒸発しやすくなるため、さらに乾燥が進みます。
その結果、肌がガサガサごわごわしたり、粉を吹くなどの赤み以外の肌荒れも発生しやすくなります。
特に厄介な赤みやガサガサなどの肌トラブルが起きやすいのが秋といわれています。
その理由を次に解説していきます。
秋に赤み肌荒れが起こりやすいのはなぜ?7つの理由
ではなぜ秋に赤みやガサガサなどの肌荒れが起こりやすいのか、その7つの理由について解説していきます。
(1)夏の肌疲れ
まず1つ目は、夏の間に蓄積された疲れが秋のはじめに出やすいからです。
強烈な日差し・紫外線に加え、暑さによる寝不足・夏バテ、冷房冷えなど夏の間のストレスで気づかないうちに体はかなり疲れています。
蓄積されていた疲れが気温が少しずつ穏やかになっていく秋になると一気に噴出。
乱れた自律神経のバランスや体内リズム・新陳代謝の低下などの影響が、かゆみや乾燥、くすみや赤みなどとして肌に現れやすくなるのです。
(2)空気の乾燥・気温差・紫外線
2つ目は、空気の乾燥と気温差です。
高湿度となる夏を過ぎると大気は徐々に乾燥していき、肌も潤いをキープしづらくなります。
また、秋は、朝夜は肌寒く日中はそこそこ気温が上がるため、気温差が激しくなることで自律神経のバランスを崩しやすくなるのも肌トラブルを起こす大きな原因となります。
紫外線も秋の肌荒れに大きな影響を与えます。
紫外線量自体は夏と比べると減少しますが、どんどん太陽の位置が低くなるため、斜めからの日差しが顔に当たりやすくなり、肌ダメージが増えて肌荒れを起こしやすくなります。
(3)間違ったスキンケア
3つ目は間違ったスキンケアです。
大気が乾燥し、気温も徐々に下がってくる秋は、高温多湿の夏と同じスキンケアアイテムでは十分な保湿ができないことも少なくありません。
特に夏はさっぱりタイプのアイテムでスキンケアを行っていたというメンズも多いことでしょう。
しかし、肌質だけでなく、季節ごとの環境に合わせてスキンケアを使い分けないと、さらに乾燥が進んで赤みなどの肌荒れを起こしやすくなります。
また、肌も大気も乾燥している秋に、保湿後に乳液やクリームなどでしっかりフタをしないのも間違ったスキンケアです。
油分大めのアイテムで保湿後にフタをしないとどんどん水分が抜けていってしまい、さらに乾燥が進んでしまうことに。
(4)カミソリ負け
4つ目の原因はカミソリ負けです。
カミソリ負けによる肌ダメージは秋に限ったことではありません。
が、日焼けや疲れが出て肌バリア機能が低下した秋のメンズの肌はさらにシェービングが負担になり、肌荒れを起こしやすくなります。
(5)睡眠不足
5つ目の原因は睡眠不足です。
過ごしやすい秋。秋の夜長をエンジョイしすぎて夜更かしをしてしまうというメンズも少なくありません。
しかし、肌にとって睡眠は非常に重要です。
睡眠時間が削られてしまうと、睡眠時に行われる肌の補修がおろそかになり、肌荒れを起こしやすくなります。
(6)秋の花粉症
6つ目の原因は秋の花粉症です。
春先だけと思っている人も多い花粉症ですが、実は秋も花粉症シーズンです。
秋の花粉症のアレルゲンは、ブタクサ・ヨモギ・カナムグラなど身近に生えていることが多い草の花粉です。
また、夏に繁殖したダニは秋になると死に、その死骸が増えてハウスダストをアレルゲンとした肌荒れも起こりやすくなります。
花粉やハウスダストが肌に付着するとかゆみや赤みなどのアレルギー反応を引き起こしやすくなるだけでなく、くしゃみや鼻づまりなどで鼻をよくかむ(摩擦)ことによる肌荒れも起こしやすくなります。
(7)マスク荒れ
7つ目はコロナ禍ならではの『マスク荒れ』です。
マスクをずっとつけていることにより、物理的な摩擦で肌に多大なストレスが加わります。
また、マスクを着け外しした際に生じる湿度・気温の大きな変化、マスクについている汚れが肌に長時間当たっていることも肌に負担をかけ、肌荒れの原因となります。
このように、秋は赤みなどの肌荒れを起こしやすいやっかいな時季です。
ただ、赤みなどの肌トラブルは上記のどれか1つが原因ではなく、いくつかの原因が合わさって引き起こしていることも少なくありません。
まずは、自分に当てはまるものを見つけることが、赤みなどの肌荒れ改善の第一歩です。
脱・赤みカサツキ肌!メンズがやるべき5つの改善方法
最後に、メンズを悩ませる赤みやかさつきなどの肌荒れ対策として効果的な5つの方法を解説します。
(1)十分な休息をとる
1つ目の改善方法は、まず夏を越えて疲れた体を休めることです。
まず、栄養バランスの取れた食事を摂ること。
『食欲の秋』は食べるものもさらにおいしく感じて食欲が止まらない時季でもありますが、暴飲暴食は避けてください。
赤み・かさつきなどの肌荒れが気になるならなおさら栄養バランスを考えて適量をとるようにしましょう。
また、夜更かしをせずに6~8時間の睡眠を取ること、シャワーで済ませず入浴をして体を清潔にすると同時に温めてリラックスすることも効果的です。
(2)時期に合ったスキンケアを行う
2つ目の改善方法は、時季に合ったスキンケアを行うことです。
肌トラブル、とくに赤みは肌の乾燥が進んで肌のバリア機能が低下し、外部からの刺激に肌が炎症をおこしている状態です。
その状態を改善するには、まずしっかり保湿を行うこと。
夏にさっぱりタイプのスキンケアアイテムを使っていた人は、高保湿タイプのアイテムに変えましょう。
たっぷり化粧しで保湿した後は、必ず油分の多い乳液・クリームを使うように。
また、フェイスパックを行うのもおすすめです。
1週間に2~3回、デイリータイプなら毎日使うことで、肌表面だけでなく肌内部の潤いもアップし、赤みなどの肌荒れも起こしにくくなります。
(3)正しいシェービング
3つ目の改善方法は、正しいシェービングを行うことです。
日々のルーティーンなのでシェービングとそのアフターケアを適当に済ませてしまっているメンズも多いのですが、赤みなどの肌荒れが気になる時は、慎重にシェービングを行うことが欠かせません。
肌に極力負担を与えないようにするには、剃る前のひと手間・剃った後のひと手間が重要です。
シェービングを行う前に、ぬるま湯で洗顔をしたりホットタオルを使って、ヒゲと肌を柔らかくしておきましょう。
また、シェーバー・カミソリの刃を清潔なものにすることも重要です。
肌を温かくして柔らかくほぐした後にシェービングジェル等を塗り、基本・順剃りで剃っていき、逆剃りはどうしても剃れない部分だけにとどめてください。
丁寧に洗い流した後は、念入りに保湿し、乳液・クリームでフタをしてください。
(4)UVカット効果のあるアイテムの活用
4つ目の改善方法は、UVカット効果のあるアイテムを活用することです。
夏のように上からではなく、斜めから差し込んでくる秋の紫外線には、日焼け止めだけでは不十分です。
UVカットマスクやUVカットメガネ、UVカット帽子などを活用しましょう。
また、窓にUVカットフィルムやUVカットカーテンを取り付けるのも効果的です。
(5)肌に優しいマスクの装着
5つ目の改善方法は、肌に優しいマスクの装着です。
マスクによる摩擦・乾燥などの肌負担を減らすために、マスクが当たる部分にワセリンなどの油分の多いアイテムを塗っておく方法が効果的です。
また、マスクの内側に入れて使うコンパクトなマスクであるインナーマスクを使うこともおすすめ。
マスクと肌に間に1枚挟むことで、マスクやゴムによる摩擦や口元の不快なムレや肌の乾燥を防ぐことができます。
まとめ
秋に起こりやすいメンズの肌の赤みやごわつきなどの肌トラブルの原因と改善方法について解説しました。
過酷な夏を越え、弱った秋の肌は、皮脂膜・潤いによって作られるバリア機能が十分に働いていない非常に無防備な状態です。
ゴールキーパーのいないサッカーゴールのように外部からの攻撃に非常に弱くなっており、すぐに赤みやかさつきなどの肌荒れを引き起こしやすくなっています。
そんな弱った肌を立て直していち早く鉄壁の防備を作り上げるためにも、今回解説した5つの改善方法をすぐに実践しましょう。
そうすれば、肌が揺らぎやすい秋を美肌で過ごせるだけでなく、さらに過酷になる冬も健やかな肌で迎えられるはずです。